通変星 · 食傷

傷官(しょうかん)
成る形・崩れる形・運の取り方

鋭く出ていく気。非凡な才能・弁舌・批評 — そして正官を傷つける星

日干が生む五行・違う陰陽食傷4日柱

1. 傷官とは

傷官は、日干が生み出す五行のうち、陰陽が違う星です。「官を傷つける」という名のとおり、正官と向き合うと剋してしまう性質を持ちますが、その本体は鋭い才能・弁舌・発想です。月支が傷官にあたる命式を傷官格と呼び、古典は「秀」の字でその聡明さを表します。

傷官の鋭さは、財に流せば富になり、印に抑えられれば学問と結びついて貴になります。流す先も抑える手もなく正官とぶつかる形が、いわゆる傷官見官です。ただし冬の金日干が火の官を見る金水傷官は例外で、寒い命式を温めるために官を喜びます。

食神・傷官をまとめて食傷と呼びます。 通変星は「字」ではなく「日干との関係」の名前です。同じ丁でも、甲日干には傷官、別の日干には別の星になります。

2. 日干別 — あなたの傷官はこの字

日干が決まれば、傷官にあたる天干は一つに決まります。地支は本気(蔵干の主)で対応させています。

日干五行傷官の天干傷官の地支(本気)
きのえ陽の木
きのと陰の木
ひのえ陽の火丑・未
ひのと陰の火辰・戌
つちのえ陽の土
つちのと陰の土
かのえ陽の金
かのと陰の金
みずのえ陽の水
みずのと陰の水

3. 傷官が格として成る形

月支が傷官にあたる命式、または傷官を用神にとる命式で、古典が「成格」とする形です。

傷官が財を生む — 身強で財に根がある

傷官格で日干が強く、傷官が生む財星が地支に根を持つ形。傷官の鋭い気を財で和らげ、凶を吉に変える貴格です。非凡な発想と手腕を事業につなげる力で、大きな富を成せます。

傷官が地支で合して財に変わる(化傷為財)

月支の傷官が三合・方合で財星に変わる形。才能がそのまま結果物に変わる最上の構造で、非常に秀でた大貴格です。

印が傷官を制する(傷官佩印)

傷官が旺じて日干がやや弱いとき、根のある印星が傷官を適度に抑える形。暴れる野生馬に騎手がついた形で、批評の才能を教育・研究・法律などの専門分野で活かします。夏の木日干が水の印を見るなど調候も兼ねれば、最上級の貴格です。

傷官が七殺を制し、印が日干を助ける

傷官が多く身弱の命式で、七殺と印星が揃い、「七殺→印→日干」の流れと「傷官→七殺」の制御が同時にできる形。財がなければ貴格です。難題を知恵で味方に変える権力型の格。

金水傷官が正官を用いる

冬の金日干の傷官格が、例外的に正官(火)を用いる形。凍った命式を溶かすために官が必要で、財と印の補佐があれば宰相に至る貴格です。ただし傷官と正官が天干で並ぶと格は下がります。

傷官→財→官と気が流れる

傷官格で財星が間に立ち、傷官の気が財を生み、財が正官を生む形。傷官見官の凶が消え、財旺生官として貴格になります。才能が財を生み、財が名誉を生む流れです。

4. 崩れる形

同じ傷官でも、次の形は「破格」または格が下がる形です。多くは救う字(救応)があれば戻ります。

傷官見官

傷官格が正官を見て、正官を剋す形(金水傷官は例外)。既存の規則と権威に正面から挑む — 官災・口舌、名誉の失墜、組織との不和が起きやすい。印星や財星が間に立てば救われます。

傷官が弱く、印が多すぎる

日干が強く傷官は弱いのに、印星が過剰な形。溢れる力を流す傷官が弱く、その弱い傷官を印がさらに抑え込む。何もできない、怠惰で貧しい命になりやすい。

傷官生財に比劫が群がる

傷官が財を生む形に見えて、比劫が多く財を奪い合う形。自分が用意した食卓に競争相手が群がって食べ尽くす — 共同事業の失敗や裏切りで財を失いやすい。

正印と偏印が混ざる

傷官佩印の形で、正印と偏印が天干に両方透った形。印が混雑すると秀でた気が濁り、格が下がります。

5. 運の取り方

原局の形ごとに、喜ぶ運と忌む運が分かれます。

傷官が財を生む形

身弱で財が旺じているなら印運・比劫運で日干を助けるのが吉。身強で財が弱いなら財運が最も良く、傷官運も財を生むので吉。

印が傷官を制する形

官殺運が来て印を生むのが最も良く、印運も吉。財運は印を壊すので非常に凶です。

傷官が正官を用いる形

財運か印運が来て傷官と正官の争いを仲裁するのが吉。傷官運が重ねて来ると正官が壊れて凶。原局の財・印が両方とも強ければ、比劫運・傷官運が来ても大きくは崩れません。

6. 日支の本気が傷官になる日柱 — 4柱

六十日柱のうち、日支の本気が日干から見て傷官にあたる柱です。配偶者の座に傷官の気が入る形で、ご自分の日柱があればクリックしてください。

日柱日支と本気十二運
甲午日柱午 → 本気 丁熱が出る座
庚子日柱子 → 本気 癸考えが止まらない座
乙巳日柱巳 → 本気 丙見抜く座沐浴
辛亥日柱亥 → 本気 壬深く入る座沐浴

日支の本気だけで格は決まりません。格は月支と天干の透出で決まります。上は日柱と傷官の縁を見るための一覧です。

よくある質問

傷官とは何ですか。

日干が生む五行・違う陰陽にあたる星です。鋭く出ていく気。非凡な才能・弁舌・批評 — そして正官を傷つける星を表します。

自分の傷官はどの字ですか。

日干によって変わります。上の早見表で、ご自分の日干の行をご覧ください。日干が分からない場合は、生年月日から日柱を出す計算ページをご用意しています。

傷官があると仕事運が悪いのですか。

正官と直接ぶつかる形(傷官見官)は組織との不和が出やすい形ですが、財に流す形や印で抑える形なら、傷官は非凡な才能として働きます。傷官があること自体より、その気がどこへ流れているかを見ます。

「傷官傷尽」なら大吉と聞きました。

傷官が非常に強く正官がない形を傷官傷尽と呼び、昔から貴格とする説がありますが、古典の著者は「実際には貧しい人のほうが多く、信じがたい」と批判しています。この形だけで富貴を断定しません。

通変星は日干との関係です

同じ字でも、日干が違えば通変星は変わります。年・月・日・時の四本と大運まで合わせて読むと、格の成り立ちが見えます。

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